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2014年06月12日

皮膚移植の先駆者達

ルベルダンやチールシュ植皮術は私が医師国家試験を受験する時、
頻回に耳にした名前である。
今ではほとんど顧みられなくなったルベルダンやチールシュが考案した
皮膚移植法であるが・・・。

形成外科医になって、改めて植皮の歴史を見直すと
彼等に感嘆させられる事は多い。

スイスの若いインターン生、ルベルダンは火傷に小さな表皮を移植すると
生着すると報告し、5年後、今度はベテラン外科医のチールシュが厚い皮膚でも
皮膚移植は可能であるとルベルダンの業績を高く評価補完させたのである。

偉大な業績は偉大であるがゆえに、その成功の優秀さに気付きにくい。
第二・第三の追試があって、初めて先駆者の業績が高く評価される源となる。

あの時代から1世紀半、現代はさらに巾広い皮膚が移植可能となったが、
この方面でダーマトームと言う植皮器械を日本に導入したのが
大森清一博士であり、顕微鏡下での組織移植を世界に最初に発表したのが
波利井清紀氏である。

然し、お二人が数年間、沖縄に関わり積極的に患者さんへ植皮術をし、
貢献した事実はあまり伝わっていない。

皮膚移植の先駆者達




Posted by 形成会 当山美容形成外科 at 09:55│Comments(0)
 
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